脂質異常症の1種である高トリグリセリド血症は、血液中にトリグリセリドが多く存在する(150mg/dL以上)。トリグリセリドとは中性脂肪の一種である。極端にトリグリセリド値が高くなると急性すい炎の可能性も高くなり、危険な疾患である。内臓脂肪型肥満の人に多いといわれており、見た目が痩せていても中性脂肪が高い人が存在し、注意が必要である。
500mg/dL以上の患者に対して承認
日清ファルマ株式会社とAmarin Corporation plcが協力して開発を進めてきた高トリグリセリド血症治療薬「Vascepa(TM)」が、7月26日にFDA からアメリカでの販売承認を取得した。本剤は、血中トリグリセリド値が500mg/dL以上の高トリグリセリド血症治療薬である。
臨床試験において、血中トリグリセリド濃度が500mg/dL~2000mg/dLの患者を対象として、Vascepa™は12週間、1日4gの投与で有意に血中トリグリセリド値を減少させ、LDLコレステロールを増加させないことが確認された。
今後は血中トリグリセリド値が200~500mg/dLでスタチン系薬剤の投与を受けている患者における治療効果と、高リスク因子を持つ患者における心血管症状の減少効果に関して開発が進められる予定である。
▼外部リンク
日清ファルマ ニュースリリース2012年7月27日
http://www.nisshin.com/company/release/details/120727_353935.html