2012年8月1日、株式会社NTTデータは、台湾のハードウェアメーカーであるFirst International Computer(FIC)と組み、ヘルスケア分野で新サービスを世界展開すると発表した。
NTTデータは、積極的に海外での事業拡大や商品力強化に取り組んでおり、なかでもヘルスケア分野は「成長エンジン」と位置付け。
M2M分野で応用の期待されているワイヤレス技術に強みをもつFICとの事業連携で、より一層の事業拡大が期待される。
FICは業界に特化したデバイス・ハードウェアなどの生産を手がけており、技術力が高いことで有名。質や付加価値の高い製品を生産することから、法人向けPCおよびタブレット市場では、北米や欧州地域にも強固な顧客基盤があるという。
また、NTTデータとは、以前に金融分野で合弁会社「衆電系統(股)有限公司」を設立した実績もあるそうだ。
今回の共同事業では、そんなFICが持つ専用端末の製造ノウハウと、NTTデータのワイヤレスヘルス、モバイルヘルス、M2M(Machine to Machine)、Xrosscloudなどを連携させ、在宅医療や遠隔診断の支援につながる先進的なヘルスケア関連サービスの創出を目指す。
現在、先進各国では、ヘルスケア分野における情報収集とその活用の重要性の高まりとともに、業務の効率化も課題となっているという。
そこで、M2Mなど、センサーデバイスやモバイル端末を利用したヘルスケアサービスを提供することで、モニタリングの自動化を実現。人手を介さず病院外での患者対応を可能にするなど、効率化を訴えたビジネスチャンスの獲得が狙いだ。
共同事業に関しては、まず米国市場でサービスを開始するという。
米国市場は、ヘルスケア分野での制度改革とIT導入が進んでいるのが理由だそうだ。それが成功すれば、その後先進各国へ。さらには、医療分野でインフラ整備を急務としている新興国などにも進出も考えていることを示した。
サービスの開始時期や、具体的なサービス内容に関しては、今後詳細が決定するという。両社提携の相乗効果が、医療現場を改善するよう期待したい。
▼外部リンク
先進的ヘルスケア関連サービスの創出に向けた台湾・FIC社との共同検討
http://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2012/080101.html