医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 事件・事故 > 点滴バックの空気抜き忘れ男性が脳梗塞に、大阪市立総合医療センター

点滴バックの空気抜き忘れ男性が脳梗塞に、大阪市立総合医療センター

読了時間:約 45秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2012年08月03日 PM06:00
大阪市医療センター

8月1日、大阪市立総合医療センターは60歳代の男性患者に脳動脈瘤の手術を行なった際に、生理食塩水(500ml)とヘパリン(抗凝固血栓薬 1000単位)が入った点滴バック内の空気がカテーテルを通って脳の血管に入り脳梗塞を起こしたことを発表した。

通常、事前に点滴バックの空気を抜いておくようマニュアルで定められているが、スタッフが失念したという。

男性は右半身に麻痺が残る可能性があるということだ。

半身麻痺の可能性

脳動脈瘤は脳の血管の一部が膨らんで弱くなっている部分を指し、これが破裂するとクモ膜下出血を引き起こす。

このため男性は脳動脈瘤の破裂を防ぐため7月26日に手術を行なっており、抜き忘れた空気が直接脳の血管内に入り脳梗塞を起こした。

同センターによると、術後に医師らが異常に気づき事故が発覚したという。

通常、腕にする点滴で少量の空気が入ってしまうケースはあるが、この場合空気は右心から肺動脈を経て肺にまず行き、大量の毛細血管を通り抜けてさらに脳までは届くことはない。

▼外部リンク

総合医療センターにおける血管内治療での医療事故について
http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/87/0000179297.html

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 事件・事故

  • 全国の地方裁判所に提訴された医事関係訴訟の状況を調査、地域差を確認-東邦大
  • 新型コロナ変異株、変異「種」は誤り-感染症学会
  • 医薬品自主回収、クラスII新たに5製剤-PMDA
  • 【オメプラール注用20自主回収】6月17日より回収開始-AZ
  • 【IASR速報】新型コロナウイルスの国内初ヒト-ヒト感染事例-感染研