糖尿病ネットワークは、今年5月にメルマガ会員へ行った「糖尿病患者さんのシックデイ対策」に関するアンケート調査の結果を公開した。
調査の結果によると、回答した糖尿病患者全体の約6割がシックデイを経験しているとする中、患者へ説明・指導を行っている医療スタッフは約半数という結果であったという。
シックデイとは、糖尿病治療中に発熱、下痢、けがなど、病気になった日のことで、糖尿病患者が他の病気で体調を崩すと、血糖コントロールの悪化や深刻な事態も心配されるので、上手に乗り切るための指導が大切という。
調査結果では、糖尿病患者で「シックデイ」を経験したことがあると回答したのは全体の57%。インスリン療法の人は67%、経口薬療法の人は40%で、治療法によって異なる状況。
「シックデイ」の経験は、「風邪・インフルエンザ」が87%、下痢42%、抜歯13%と、「風邪・インフルエンザ」が流行している時期は体調管理にはとくに注意する必要がある。
「シックデイ」とは何か知っているかとの設問には、患者全体の4割が「よく知らない」「知らない」とし、インスリン療法の方でも26%、経口薬療法の方では56%が「知らない」と回答。さらに、医療機関で説明・指導を受けたことがあるかについては、全体では54%、インスリン療法の方は43%、経口薬療法の方では66%が「とくに指導を受けていない」と回答、指導が十分ではない状況がうかがえた、としている。
一方、医療スタッフの患者への指導については、46%が患者全員が対象と答えたものの、どのような患者に行っているかは、治療法などによって指導状況が異なる。自由記述では、「過剰にシックデイルールを指導することは、患者の不安を強めたり、不必要な服薬中止につながる恐れがある」、「シックデイについて知りたいとの要望は多いが、なかなか真正面から取り上げられないできた」などの意見があったという。
▼外部リンク
糖尿病ネットワーク
・糖尿病患者さんのシックデイ対策(2012年05月実施 アンケート調査結果)
http://www.dm-net.co.jp/box/no33-1.pdf
http://www.dm-net.co.jp/box/no33-2.pdf
・資料室 / 糖尿病患者さんの6割がシックデイを経験するも、認知低い
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2012/018565.php