西洋医学と併用で
西洋医学と併用で最近、日本の医療現場での漢方の活用が広まってきている。従来、漢方は使われなかった開腹手術後の腸閉塞の予防や認知症の抑制など活用されてきている事例は様々で、西洋医学と併用することで効果を抜群に発揮していると日経新聞が報じている。
元々、漢方医学は中国を起源とするが、その利用方法は日本で独自に発展し、和漢と呼ばれ今では中国の伝統医学(中医学)とは生薬の配合や診断の仕方が大きく異なってきているという。
大学では専門の学科も
2006年に開校した横浜薬科大では、漢方薬学科を設置した。
漢方薬学科では、基礎的な「漢方入門」から、「伝統医薬学」として
医療の原点として長い歴史を持つ民族固有の伝統医学、伝統薬物について、鍼灸やギリシャ医学、アーユルベーダなど様々な医療体系が持つ疾病予防や自己治療などの知識や食品等への応用について学びます。(同学科カリキュラムより)
などを学ぶ授業や、「臨床漢方治療学」として
婦人性疾患やアレルギー疾患、慢性的な胃腸疾患、虚弱体質や自律神経失調症などの症例に用いられる漢方処方について、臨床例に基づいて学びます。(同学科カリキュラムより)
など、基礎から応用まで幅広く学ぶ授業がそろっている。この漢方薬学科は、12年度入試では、倍率が4.2倍にものぼるという。
漢方の裾野は広がっている
一方で、漢方と西洋医学、アロマテラピーなどを組み合わせることで統合医療の普及を目指していたが、「総じて準備不足」として来春の開校が認められなかった東京・新宿の統合医療大学院大学のような例もある。しかしながら、この取り組みを挑戦と見ると、日本における漢方の裾野は徐々に広がってきているようだ。
▼外部リンク
横浜薬科大学 薬学部漢方薬学科
http://www.hamayaku.jp/herbal/index.html
漢方、医療現場で活用広がる 薬科大に専門学科も
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO43654620R10C12A7NNSP02/
日本で処方される漢方製剤
漢方製剤添付文書