神戸大学大学院の吉田優准教授らの研究グループは、1滴の血液から大腸がんを早期に発見する方法を発見し、「PLoS One」で論文を発表しました。
研究チームでは、ガスクロマトグラフィー質量分析 (GC/MS) を用いた血清メタボローム解析により、早期診断可能な大腸がんバイオマーカーの探索を実施。
そして、大腸がん患者の診断に利用できる4種類のマルチバイオマーカー (2-ヒドロキシ酪酸、アスパラギン酸、キヌレニン、シスタミン) を発見し、代謝物データに基づいた感度、特異度の高い大腸がん診断予測式を作成。その式に当てはめることで、大腸がんにかかった確率や進行の度合いが分かるとしています。
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研究グループによると、この診断予測式は、腫瘍マーカーなどでは発見することが難しい、早期大腸がん患者でも、8割以上の確率で発見できたとしていることから、実用化に大きな期待がかかります。
検査方法は血液が1滴あれば可能なため、患者にとって、体の負担はもちろん、費用や時間の負担を軽くできる可能性があるとし、研究チームでは、今後5年以内の実用化を目指したいとしています。
▼外部リンク
A Novel Serum Metabolomics-Based Diagnostic Approach for Colorectal Cancer
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0040459
神戸大学
http://www.kobe-u.ac.jp/research/news/
神戸大学大学院医学研究科 病因病態解析学分野
http://www.med.kobe-u.ac.jp/metabo/index.html