アメリカのAsthmapolisが、喘息管理のセンサーシステムとこれに関連するソフトウェアに対して、米国食品医薬品局(FDA)の認可を7月2日付で獲得した。
センサーは、小型で、喘息またはCOPDの患者のエアゾールに装着する。吸入器を使うと、使用場所情報が発信される。センサーが集めたデータは、Bluetoothからスマートフォンに送られ、GPSが現在地情報を拾うことで、どこで使用されたのかAsthmapolisのサーバーへと転送される。
iOSとアンドロイドに対応したアプリは、症状、トリガー、使用した薬剤などの情報を集める。また、服薬に関するリマインダーをSMSで自動送付する機能もある。使用していくうちに、データが喘息日誌として管理されていくことになる。
ウェブでは、患者は自分の発作のパターンや位置、薬の使用状況を地図や表で確認することができる。患者コミュニティを通じて同じ病気を抱える人との、体験を共有することもできる。また、メールによる患者教育を受けることも可能。
Asthmapolisでは、このシステムに対して3段階のゴールを設定している。最初に、患者に自身の病気についての理解を深めさせること、次に患者-医師のコミュニケーションの質を高め、疾患マネージメントに活かすこと、最後にGPSを用いた患者の追跡で、環境と喘息の関係を把握・分析することである。
このシステムは、規模の大きな研究の有力なツールになることも期待されており、今後の喘息の管理に貢献すると期待されている。
Asthmapolisは米国疾病対策センターの大気汚染と呼吸器疾患を司るAir Pollution & Respiratory Healthや、いくつかの病院、研究機関ともすでに提携を結んでいる。
▼外部リンク
Asthmapolis
http://asthmapolis.com/
Air Pollution & Respiratory Health
http://www.cdc.gov/nceh/airpollution/