ミスが判明し、遺族に謝罪
愛知県の豊橋市民病院は、2010年11月16日に行われた心臓手術中に、男児の容態が悪化し、その後死亡したのは、医療事故が原因であったことを発表しました。
病院では、ミスを認め遺族に謝罪をし、同病院のホームページでは、「事故調査委員会報告書」を公開しています。
死亡した男児は、4歳7ヶ月。心房中隔欠損症の手術中に心筋梗塞を起こし、手術から数日後に死亡しました。病院では、医療安全調査委員会を設置。その後事故調査委員会を立ち上げ、調査を行ってきました。
(image by kneffphotography’s photostream)
心筋保護回路から空気が注入
病院による病理診断では、男児の心筋は全層性に広汎な壊死が見られ、心内壊死も高度に見られました。
調査委員会では、映像を含めた記録を調査し、空気が心筋保護液注入回路から上行大動脈内に注入されて心不全を引き起こしたことが、男児の死亡の原因であると結論づけました。
これらの調査結果から、調査委員会では、心筋保護液注入の際、手術チームや体外循環チームとで、術野ならびに回路の確認を行うことの必要性や、リザーバーの形状の改善、体外循環セットアップなどのマニュアル作成などについて見直すことを、再発防止策として提言しています。
▼外部リンク
豊橋市民病院における心臓手術事故調査委員会報告書
http://www.municipal-hospital.toyohashi.aichi.jp