医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 【厚生省】 子宮頸がん予防ワクチンについて注意喚起

【厚生省】 子宮頸がん予防ワクチンについて注意喚起

読了時間:約 1分21秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2012年06月29日 PM05:00
副作用ではない二次被害が相次いで発生

厚生労働省は、2012年6月27日に、「医薬品・医療機器等安全性情報 No.291」を発出しました。

今回の情報では、「子宮頸がん予防ワクチンの安全対策について」として、HPVワクチン摂取後の副作用のうち、転倒による怪我などが報告されている失神などについて、注意喚起が紹介されています。

6月現在、HPVワクチンは、サーバリックス(「2価HPVワクチン」)とガーダシル(「4価HPVワクチン」)が承認販売されていますが、発売開始から2012年3月31日までに、

【副反応報告数】
・「2価HPVワクチン」・・・579例
・「4価HPVワクチン」・・・19例
【失神関連症状発現状況】
・「2価HPVワクチン」・・・683例(内意識消失476例)
・「4価HPVワクチン」・・・129例(内意識消失91例)
【失神関連症状による二次被害状況】
・「2価HPVワクチン」・・・38例(10%)
・「4価HPVワクチン」・・・13例(14%)

という副反応や二次被害が報告されています。

失神による転倒など二次被害対策の徹底を

なお、失神については、ワクチンが直接的な原因ではなく、注射に対する恐怖や興奮などに引き続くが原因と考えられており、接種から失神までの時間は、不明を除き、約9割が接種15分以内に発現。中には15分以上経過後に発現した症例もあり、起立性低血圧等と思われる失神症例もありました。

これを受けて製造販売業者では、今年2月から

・失神に備えて、接種後の移動の際には医療従事者あるいは保護者が付き添うこと
・接種後30分程度は体重を預けられるような場所で、なるべく立ち上がることを避け、待機することを指導すること

を呼びかけています。

▼外部リンク

医薬品・医療機器等安全性情報 No.291
http://www.info.pmda.go.jp/iyaku_anzen/file/PMDSI291.pdf

グラクソ・スミスクライン株式会社 
「サーバリックス」適正使用のお願い
http://www.info.pmda.go.jp/iyaku_info

MSD株式会社
「ガーダシル」適正使用のお願い
http://www.info.pmda.go.jp/iyaku_info

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療 行政・経営

  • 加齢による認知機能低下、ミノサイクリンで予防の可能性-都医学研ほか
  • EBV感染、CAEBV対象ルキソリチニブの医師主導治験で22%完全奏効-科学大ほか
  • 若年層のHTLV-1性感染症例、短い潜伏期間で眼疾患発症-科学大ほか
  • ロボット手術による直腸がん手術、射精・性交機能に対し有益と判明-横浜市大
  • 前立腺がん、治療決定時SDMが患者の治療後「後悔」低減に関連-北大