最年少の心臓移植終了
富山大学付属病院で、2012年6月14日に、6歳未満の男児が、改正臓器移植法に基づいて脳死と判定されました。
この男児は、6月初旬に事故のため一時的に心肺停止となり、低酸素性脳症と診断され、高度な医療を受けるために、富山大学付属病院へ転院してきました。
病院では7日に、「脳死」という言葉は使わずに、家族に重篤な脳障害で回復が難しいことを説明。その際、家族から臓器提供の意思が示されました。
小宮山厚労相も両親や家族に敬意を表す
男児からが提供される臓器の摘出手術は15日に行われ、心臓は大阪大学附属病院に運ばれ、拡張型心筋症の10歳未満の女児へ移植する手術が、15日午後に無事に終了しました。
また、肝臓は東京の国立成育医療研究センターで、10歳未満の肝不全の女児に、両方の腎臓は、富山県立中央病院で60歳代の慢性糸球体腎炎の女性に移植。
小宮山洋子厚生労働相は、15日の閣議後の記者会見で
「尊い判断をされたご両親をはじめご家族の方々に深い敬意を表したい」
と述べています。
また、岡山大学の小児心臓外科医、佐野俊二教授は、
「過去の小児の脳死移植は10代であり、今回は本当の意味での小児の脳死移植となった。大きな意義がある」
と評価。さらに、日本では体重20キロ未満の患者が安全に使える補助人工心臓が承認されていない事に触れ、
「小児の脳死移植と子供用の補助人工心臓はいわば車の両輪だ。今回のような小児の脳死移植が出始めた以上、早く補助人工心臓の承認、普及を進めるべきだ」
と、指摘をしました。
▼外部リンク
西日本新聞
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/307897
msn産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/
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