民主党、マニフェスト堅持の姿勢を貫く
民主党は5月31日の政調役員会で、後期高齢者医療制度の廃止法案を正式に決定した。
75歳以上の人の大半を都道府県の国民健康保険に移行させる同法案では、4000億円近い国保の赤字を都道府県が引き受けることになりかねないとして、全国知事会は猛反発している。
また自民、公明両党なども後期高齢者医療制度の廃止法案には反対しており、消費増税の今国会成立を目指す野田佳彦首相は、野党との協議を硬化させかねない同法案の今国会への提出は断念することになりそうだ。
消費増税法案への影響を考慮
同法案成立を掲げているマニフェストを撤回してまで消費増税法案には賛成できないと、党厚生労働部門会議のメンバーが反増税派に回ってしまわないように、首相はかじ取りを慎重に行わなければならないだろう。
民主党内のマニフェスト堅持を主張する勢力の根強さが窺い知れることとなった。
▼外部リンク
厚生労働省「後期高齢者医療制度」
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/koukikourei/index.html