日本人で初めてとなる統合失調症関連遺伝子を同定
藤田保健衛生大学では、未だ原因不明の統合失調症の発症に、NOTCH4という遺伝子が関与する可能性があると発表しました。
この研究は、科学技術振興機構(JST)課題型達成型基礎研究の一環として、名古屋大学、理化学研究所、愛知県がんセンター、徳島大学、新潟大学、順天堂大学、大阪医科大学、高知大学と共同で行われました。
統合失調症の原因を解明。新規薬剤の開発に期待
この研究グループでは、2011年に日本人で初めてとなる統合失調症の全ゲノム関連研究を行い、SULT6B1やNOTCH4が、統合失調症の発症に関連する可能性を報告していました。
その後、研究グループでは、日本人統合失調症を対象とした全ゲノム関連研究の結果をさらに調査をすることで、NOTCH4が、高い確度で統合失調症と関連することを突き止めました。
研究グループでは、今回の研究成果について
今後NOTCH4の機能と、統合失調症との関連を調べることで、病態生理を解明する可能性や、独自の作用機序を持つ治療薬の開発が可能となることが期待される。
としています。
なお、この研究成果は、2012年5月28日付けで、アメリカ医学誌「Molecular Psychiatry」のオンライン速報版で公開される予定とのことです。
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