厚生労働省によると、医薬品の副作用による皮膚障害のため、平成21年8月1日から平成24年1月31日までの死亡者が、131人に上ったことが分かりました。
医薬品の副作用で起こる皮膚障害の中で、重篤なものとしては、スティーブンス・ジョンソン症候群と中毒性表皮壊死症が上げられます。
これらの発生頻度は、きわめて低いものの、発症すると予後不良となる可能性や、皮膚症状が軽快した後も、眼や呼吸器官等に障害が残る可能性があります。
このスティーブンス・ジョンソン症候群と中毒性表皮壊死症は、早期発見・早期対応が重要ですが、報告された症例の中には、治療が遅れたため症状が重症化したおそれのある症例も認められています。
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構では、平成24年4月に「PMDAからの医薬品適正使用のお願い」に「医薬品による重篤な皮膚障害の早期発見について」を掲載。これらの発症を疑った場合には、薬の投薬を中止し、速やかに皮膚科の専門医を紹介し、本症と診断した場合は、直ちに入院させた上で、眼科や呼吸器科などとチーム医療を行う必要があるとしています。
また、患者へは、初期症状(38度以上の発熱・眼の充血・瞼の腫れ・目が開けづらい・唇、陰部のびらん・咽頭痛 等)について説明を行い、初期症状を認めた場合は、すぐに受診するように、注意喚起を行うようにとしています。
・アロプリノール 107
・ラモトリギン 101
・カルバマゼピン 86
・アセトアミノフェン 54
・ロキソプロフェンナトリウム水和物 49
・抗てんかん剤 257
・解熱鎮痛消炎剤 235
・抗生物質製剤 229
・痛風治療剤 108
▼外部リンク
厚生労働省 医薬品による 重篤な皮膚障害について
http://www1.mhlw.go.jp/kinkyu/iyaku_j/iyaku_j/anzenseijyouhou/290-2.pdf
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
PMDAからの医薬品適正使用のお願い N0.9
医薬品による重篤な皮膚障害の早期発見について
http://www.info.pmda.go.jp/iyaku_info/file/tekisei_pmda_09.pdf