グローバルの戦略的提携に基づき日本国内でも
アストラゼネカ株式会社とMSD株式会社は6月28日、アストラゼネカが製造販売している世界初の経口ポリアデノシン5’二リン酸リボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤「リムパーザ(R)」(一般名:オラパリブ)に関してグローバルの戦略的提携に基づき、日本国内でのコ・プロモーションを開始すると発表した。
リムパーザは、DNA損傷応答(DDR)経路に異常をきたしてがん化した細胞に特異的に作用し、がん細胞死を誘導する世界初のPARP阻害剤。DNAの相同組換え修復機構が機能していないがん細胞に特異的に細胞死を誘導する画期的な作用機序を有する。日本国内では、2018年1月19日に「白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣がんにおける維持療法」を効能・効果とした承認を取得。現在、「がん化学療法治療歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がん」を効能・効果として承認申請中だ。
情報提供活動、2018年7月1日から二社共同で実施
2017年7月、英アストラゼネカ社と米メルク社は、リムパーザおよび現在開発中であるMEK阻害剤「セルメチニブ」の複数のがん種における共同開発・商業化に関する、がん領域における世界的な戦略的提携を発表。両社は共同で、リムパーザおよびセルメチニブを他の可能性のある新薬との併用療法および単剤療法として開発している。また、単独で、各社は各々のPD-L1およびPD-1薬との併用療法として、リムパーザおよびセルメチニブを開発している。
今回のコ・プロモーション契約により、リムパーザの製造販売は引き続きアストラゼネカが行い、医療機関への情報提供活動は2018年7月1日からアストラゼネカとMSDが共同で行うという。
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・アストラゼネカ株式会社 プレスリリース