厚生労働省は8日、新たな関節リウマチ対策と全体目標を盛り込んだ報告書の骨子案を、厚生科学審議会疾病対策部会リウマチ等対策委員会に示した。7年ぶりに見直すもので、メトトレキサートや生物学的製剤などを使用した治療の高度化により、薬剤師が薬剤や副作用の専門知識を持つ必要性を指摘。関係学会や関係団体に対し、研修を通じた人材育成が望ましいと促したほか、生物学的製剤の適正使用を推進していく方向性も打ち出した。
骨子案では、関節リウマチの治療が近年、メトトレキサートや生物学的製剤の効果的な選択により、飛躍的に進歩し、新規発症患者では早期診断・治療することで関節破壊の阻止が期待できることを明記。新たな関節リウマチ対策の全体目標として、自覚症状が少ない早期に発見・診断し、適切な治療を早期から実施することで重症化を予防すること、患者の長期的な生活の質を最大限改善することなどを掲げた。