医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 新規ネオアンチゲンの探索に関する共同研究契約を締結-米リリーと札幌医大

新規ネオアンチゲンの探索に関する共同研究契約を締結-米リリーと札幌医大

読了時間:約 1分2秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2018年05月15日 PM03:20

「新しいがん免疫治療戦略の早期具現化を」(金関講師)

米イーライリリー・アンド・カンパニーは5月1日、札幌医科大学と、がん免疫療法における新しいアプローチとして新規腫瘍特異的変異抗原(新規ネオアンチゲン)の探索に関する共同研究契約を締結したと発表した。

今回の共同研究では、がん抗原探索について独自の研究ノウハウや経験を持つ札幌医大との協力により、世界が求める画期的ながんの新規治療薬を早期に開発していくことを目指すもの。今回の共同研究責任者である札幌医大病理学第一講座の金関貴幸講師は「米国リリー社との共同研究では、我々がこれまでに確立した解析技術を生かし、大腸がんを標的とした新しいがん免疫治療戦略の早期具現化を目指したい」と述べている。

2020年までに日本発創薬シーズの世界同時開発着手目指す

今回の共同研究契約は、米リリー社が2016年に開催した創薬共同研究のマッチングイベント第2回「イノベーション・ディ・ジャパン」の成果のひとつ。米リリー社は、1876年の創業当時から社外の研究機関や大学などと協力して創薬を目指すオープン・イノベーションを実践してきた。

現在、日本国内においても、日本イーライリリー株式会社が日本のアカデミアと連携して早期探索や橋渡し研究の共同研究を始めている。中期的な事業目標として、日本国内での研究開発に注力し、体制を整えたうえで、2020年までに日本発の創薬シーズの世界同時開発に着手することを目指している。今後両者は、がんに対する画期的ながん抗原を共同して探索し、米リリー社は札幌医科大学の経験やノウハウを活用することで、新規治療薬の研究開発へと繋げていく。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 白血病関連遺伝子ASXL1変異の血液による、動脈硬化誘導メカニズム解明-東大
  • 抗がん剤ドキソルビシン心毒性、ダントロレン予防投与で改善の可能性-山口大
  • 自律神経の仕組み解明、交感神経はサブタイプごとに臓器を個別に制御-理研ほか
  • 医学部教育、情報科学技術に関する13の学修目標を具体化-名大
  • 従来よりも増殖が良好なCAR-T細胞開発、治療効果増強に期待-名大ほか