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キザルチニブ、再発または難治性の急性骨髄性白血病でOSを有意に延長-第一三共

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2018年05月10日 PM01:00

FLT3-ITD変異を有する再発・難治性AML患者対象のP3試験

第一三共株式会社は5月8日、FLT3阻害剤キザルチニブについて、再発または難治性の急性骨髄性白血病(AML)患者対象の第3相臨床試験(QuANTUM-R試験)で、主要評価項目を達成したと発表した。

QuANTUM-R試験は、FLT3-ITD変異を有する再発または難治性のAML患者367名を対象とした欧米およびアジアにおけるグローバル第3相臨床試験で、主要評価項目は全生存期間(OS)。初回寛解導入療法後に再発または難治性となったAML患者に同剤か既存の化学療法剤のいずれかを投与した結果、同剤は既存の化学療法剤と比較してOSを有意に延長したという。また、同試験において安全性上の新たな懸念は認められなかったとしている。同試験結果の詳細は、今後、学会にて公表する予定だとしている。

AML患者の約30%に認められるFLT3-ITD変異

AMLは、骨髄における白血病細胞の異常な増殖の結果、正常な血液細胞の産生が著しく阻害され、治療をしないと短期間で致死的になる予後不良な血液疾患。FLT3-ITD変異は、AMLにおいて比較的頻度の高い遺伝子変異であり、AML患者の約30%に認められるとされている。また、FLT3-ITD変異を有するAML患者は、変異のない患者と比べ、再発率が高く生存期間が短いと考えられている。

キザルチニブは、)よりFLT3-ITD変異を有する再発または難治性のAML治療を対象としてファストトラック指定を、またFDAおよび欧州医薬品庁()よりAML治療を対象としてオーファンドラッグ()指定を受けている。現在、同試験に加え、再発または難治性のAML患者を対象とした国内第2相臨床試験、およびAMLの一次治療の適応取得を目的としたグローバル第3相臨床試験(QuANTUM-First)を実施している。

第一三共は、今回の試験結果に基づき、再発または難治性のAML患者へ同剤を速やかに提供できるよう、国内を含めたグローバル承認申請に向けた準備を開始するとしている。

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