学術と医療活動の発展と有為な人材育成に寄与
国立がん研究センターと東京医科大学は4月10日、教育・研究・医療活動の一層の充実と質の向上を促進するため、包括連携協定を締結したと発表した。
画像はリリースより
今回、両機関が教育、研究、医療など、双方の特色を生かした包括連携協定を締結することで、両機関の病院間の診療連携、大学院における教育機会の提供、がんに関する共同研究、医療スタッフ・研究者などの相互交流がより柔軟になる。この協定は、学術の発展と有為な人材の育成に寄与するほか、国民の健康への貢献にも期待されている。
附属病院との連携で、高度ながん診療と看護師の専門強化を実現
国がんは、同大学と共にさまざまなアプローチによるがんのトランスレーショナルリサーチ(TR)や基礎研究を促進させる他、同大附属3病院との診療連携による併存疾患を有する患者のケアや、連携大学院でのe-learningの導入による医師・研究者のキャリア形成を充実させていく。
また、同大学は、がんの研究や診療に重点を置いており、2019年7月に開院予定の新大学病院(新宿区西新宿)においても、特定機能病院としてより高度ながん診療が中心となる。国がんとの連携により、がんの研究や診療における革新的な展開が期待できるとしている。
今後両機関は、速やかに実務代表者からなる「国立がん研究センター・東京医科大学連携推進協議会」を設置し、教育、研究、臨床、それぞれワーキンググループにて、検討・実行に移す。また同協議会は定期的に連携協力事業の進捗状況を確認し、実効性のある協定の実現を推進する。診療面では、心疾患や腎不全、糖尿病などで専門医によるコントロールが必要な併存疾患のある患者や、薬物療法による副作用への対処、より特殊な診断・治療が必要な患者など、がん診療に関わる併存症・合併症への対応、高度ながん診療対応や看護師の専門性強化などに向け、同大学の附属3病院と連携を図るとしている。
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・国立がん研究センター プレスリリース