注射や採血で静脈に穿刺する際に用いられる静脈可視装置
テルモ株式会社は4月2日、静脈可視装置「ベインビュア」(一般的名称:可搬型手術用顕微鏡)を全国の医療機関に向けて販売開始したと発表した。
画像はリリースより
静脈可視装置は、注射や採血で静脈に穿刺する際に用いられ、血管が細い患者や小児の穿刺前の血管確認や、穿刺後に薬剤が血管に流れている様子の目視に使用する。同装置は、近赤外線を用いて静脈の太さや血管走行を可視化する装置。近赤外線には血液に吸収される性質があるため、皮膚の表面に照射すると、血液に吸収されなかった近赤外線が装置に向けて反射される。静脈可視装置はこの反射されたデータを解析し、皮膚に画像として投影する。
5種類の投影モードを標準搭載、状況に応じた見やすさ目指す
ベインビュアは、深さ10mmまでの静脈を皮膚に投影する。ユニバーサルモード(標準モード)、ファインディティールモード(高精度モード)、インバースモード(反転モード)、リサイズモード(対象に応じた3段階の投影サイズ選択が可能)、マックスブライトモード(標準より40%明度をアップ)、カラーモード(背景色を黄色または白から選択可能。ベインビュア ビジョン2のみ搭載)など5種類の投影モードを標準搭載し、状況に応じた見やすさを目指したという。
臨床現場での使いやすさにも配慮し、充電式バッテリーを採用。持ち運びやすいハンディタイプの「ベインビュア フレックス」と、スタンドタイプの「ベインビュア ビジョン2」を展開する。同社は、2018年度に約50台の販売を目指したいとしている。
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・テルモ株式会社 プレスリリース