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抗体薬物複合体U3-1402、NSCLC対象のP1試験を米国で開始-第一三共

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2018年02月09日 PM01:45

TKI投与中に病勢進行したNSCLC患者が対象

第一三共株式会社は2月7日、HER3に対する抗体薬物複合体(ADC)「U3-1402」の、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤(EGFR )投与中に病勢進行したEGFR変異のある非小細胞肺がん()患者を対象とした第1相臨床試験において、最初の患者への投与を米国にて開始したと発表した。

同試験は、EGFR TKI(エルロチニブ、)に抵抗性となった再発・転移性のNSCLC患者を対象に、U3-1402の安全性と忍容性を評価し、推奨用量を決定するもの。また、薬物動態と予備的有効性も評価する。グローバルで60名以上の患者を登録する予定。

転移性乳がん患者対象の第1/2相臨床試験も実施中

EGFR変異のあるNSCLC患者には、現在一次治療としてEGFR TKI(エルロチニブ、ゲフィチニブ、アファチニブ)が投与されるが、多くの患者は抵抗性となる。これらの患者のうち、EGFRの第二変異(T790M変異)が生じた患者には次世代のEGFR TKIであるオシメルチニブが投与されるが、一定割合の患者は治療抵抗性となる。いずれもEGFR TKIに抵抗性となった場合には、現在、限られた治療法しかないが、EGFR TKI抵抗性となったNSCLCの細胞にはHER3が高発現するとの知見がある。

U3-1402は、第一三共としてはDS-8201に次いで2番目に臨床開発段階に入った抗体薬物複合体。独自のADC技術を使ってリンカーを介して抗HER3抗体にトポイソメラーゼⅠ阻害剤(DXd)を結合させた薬剤で、1つの抗体につき約8個のDXdが結合するという特徴を持つ。なお、同剤の転移性乳がん患者を対象とした第1/2相臨床試験も実施中。(大場真代)

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