三重大学とキヤノンの共同グループが開発
三重大学は、8月23日(金)に記者会見を開き、血液脳関門障害を非侵襲的に生きたまま可視化する手法の開発に成功したと発表した。
この研究は、医学系研究科薬理ゲノミクスの田中利男教授、西村有平講師、神経病態内科学の冨本秀和教授、矢田健一郎講師、そしてキヤノン株式会社の研究員らの共同グループによって行われた。
(画像はプレスリリースより、記者会見の模様)
研究成果は、アメリカ化学会(ACS)が発行している科学誌「ACS Chemical Neuroscience」の2013年8月号に掲載され、その注目度から表紙を飾った。
血液脳関門障害に対する治療薬の探索に期待
今回の研究で、脳疾患モデル動物における血液脳関門障害を非侵襲的かつライブに可視化することを実現する、新しい蛍光色素の開発に成功したという。
これまでは多くの脳疾患において、血液脳関門が障害される病態の基盤は、侵襲的血管造影でしか病態を確認することができなかったが、この技術の開発により「血液脳関門障害に対する治療薬の探索」の分野の研究が飛躍的に進むと考えられている。(小沢直哉)
▼外部リンク
三重大学プレスリリース
http://www.mie-u.ac.jp/topics/kohoblog/2013/08/post-668.html