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ニプロ、薬剤溶出型バルーンカテーテルの承認取得

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2013年08月15日 PM11:17

国内初 

ニプロ株式会社(大阪府大阪市)は、薬剤溶出型バルーンカテーテル「SeQuent(R) Please ドラッグ イルーティング バルーンカテーテル」が承認されたと8月9日発表した。

(画像はプレスリリースより)国内初の製品となる。

冠動脈の再狭窄治療に有効

これは、心臓を取り巻く冠動脈の狭窄した部分にステント植込み治療を施術した患者に、再度狭窄が生じた場合(ステント内再狭窄)の治療手段として用いられる医療機器。バルーンカテーテル表面に塗布された薬剤パクリタキセルが、バルーンの拡張とともに血管の狭窄部位に浸透し、再狭窄を防ぐもの。パクリタキセルは抗がん剤の一種で、がん細胞の細胞分裂を阻害するが、ここでは狭窄部位での細胞増殖を抑止するために使用される。

世界各国では標準的治療

本製品は、ドイツのB. Braun社が開発したもので、「SeQuent(R)」はB Braun Melsungen AGの登録商標。ニプロは同社から導入し、2009年から国内にて臨床試験を開始、2012年6月に製造販売承認を申請していた。

欧州各国やアジア各国では、既にステント内再狭窄に対する標準的治療として使用されている。国内では、ステントの再植込み治療が行われているが、この製品により、体内に残留物を少なくすることが可能になった。

ニプロ社は各種カテーテルをはじめとしたインターベンションツールを販売している。患者のQOL向上はもとより、より安全で環境に配慮し、医療従事者に満足される商品の開発・提供に努めるとしている。(長澤 直)

▼外部リンク

ニプロ株式会社プレスリリース
http://www.nipro.co.jp/ja/

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