サイトカインによらず誘導
京都大学は8月5日、マウスを用いてES細胞から始原生殖細胞を誘導することに成功したと発表した。
(この画像はイメージです)
研究ではES細胞を分化させたエピブラスト様細胞にBlimp1・Prdm14・Tfap2cの3種類の遺伝子を発現させ、始原生殖細胞様の細胞を得ることに成功した。またこの細胞を不妊の雄のマウスの精巣に移植したところ正常な精子形成が確認され、体外受精の結果、正常なマウスが得られたことも確認された。
これらのマウスは正常に成長し、生殖能力も正常に有している。
これまで研究グループはマウスES細胞やマウスiPS細胞から始原生殖細胞をサイトカインにより誘導し精子や卵子を作製することには成功していたものの、始原生殖細胞を直接誘導する遺伝子の特定には至っていなかった。
同様のアプローチが他の動物種でも
この研究成果について発表記事では
生殖細胞の形成過程の解明に向けて大きく前進することが期待されます。また、この成果は世界で初めて生殖細胞が特定の遺伝子で誘導されうることを示したものであり、マウスのみならず、ヒトを始めとした他の動物種でも同様のアプローチがなされうるものと期待されます。(京都大学発表記事より引用)
とされている。(小林 周)
▼外部リンク
京都大学 発表記事
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2013/