医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 理化学研究所 COPD増悪症状模倣マウスを簡便に作製

理化学研究所 COPD増悪症状模倣マウスを簡便に作製

読了時間:約 53秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2013年08月06日 PM02:13

他大学との共同研究

7月29日、独立行政法人理化学研究所は慢性閉塞性肺疾患(COPD)の増悪患者の症状を模倣したマウスを簡便に作製する事に成功したと発表した。群馬大学・慶應義塾大学・日本医科大学との共同研究グループによるもので、研究成果はアメリカの呼吸器雑誌「American Journal of Respiratory Cell and Molecular Biology」オンライン版に掲載された。

(この画像はイメージです)

方法は肺気腫を発症させたマウスに毒素の一種「リポ多糖」を投与するというもの。「リポ多糖」を投与していないマウスに比べて強い炎症反応が確認され、細胞傷害性Tリンパ球の劇的な増加が見られた。CTによる気腫の解析結果でも、気腫化の進行が観察された。

COPD治療薬・予防薬の開発に

世界中でCOPDによって年間300万人以上が死亡しており、今後10年間ではさらに増加することが見込まれている。

発表記事は

今回、作製した増悪モデルマウスはヒトCOPDの増悪患者の症状を模倣しているため、増悪のメカニズム解明や治療薬•予防薬の開発に有用であると考えられます。(独立行政法人理化学研究所発表記事より引用)

と締めくくられている。(小林 周)

▼外部リンク

独立行政法人理化学研究所 発表記事
http://www.riken.go.jp/pr/press/2013/20130729_1/

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 血液中アンフィレグリンが心房細動の機能的バイオマーカーとなる可能性-神戸大ほか
  • 腎臓の過剰ろ過、加齢を考慮して判断する新たな数式を定義-大阪公立大
  • 超希少難治性疾患のHGPS、核膜修復の遅延をロナファルニブが改善-科学大ほか
  • 運動後の起立性低血圧、水分摂取で軽減の可能性-杏林大
  • ALS、オリゴデンドロサイト異常がマウスの運動障害を惹起-名大