■約半数は薬剤変更や削除に
日本医療機能評価機構は26日、2017年1~6月までに薬局で発生・発見したヒヤリ・ハット事例をまとめた集計報告を公表した。報告件数は2627件で、特に疑義照会関連の割合が2016年7~12月の下半期からさらに増加し、33.7%と初めて3割を突破。薬局薬剤師が処方の誤りに気づき、疑義照会することにより、水際で事故を防いでいる事例が増加している傾向がうかがえ、約半数の事例で薬剤変更や薬剤削除につながっていることが明らかになった。
今年の上半期に報告されたヒヤリ・ハット事例は、調剤関連が1728件(65.8%)と減少傾向が見られる中、医療機関で発生した処方の誤りを薬局で発見したなどの疑義照会関連が886件(33.7%)と増加し、初めて3割を突破した。薬局薬剤師が疑義照会して水際で事故を防いでいる事例が年々増えており、今年の上半期は昨年の下半期に比べて約4%増加。ヒヤリ・ハット事例のうち、疑義照会関連が初めて3割を突破するなど、薬剤師によるエラーの水際防止例が増え続けている傾向が鮮明になった。