ALK陽性非小細胞肺がん患者の判定補助に
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社は9月5日、非小細胞肺がん患者のうち、ALK阻害剤の治療効果が見込めるALK陽性患者の判定補助に用いる体外診断用医薬品「ベンタナ OptiView ALK(D5F3)」を9月15日に発売すると発表した。
「ベンタナ OptiView ALK (D5F3)」は、がん組織、細胞中に発現するALK融合タンパクを検出する検査キット。ALK阻害剤のうち、クリゾチニブ(ファイザー株式会社のザーコリ(R)カプセル200mg/250mg)およびセリチニブ(ノバルティス ファーマ株式会社のジカディア(R)※現在、一部変更承認申請中)のコンパニオン診断薬として、治療効果が見込めるALK陽性非小細胞肺がん患者の判定補助に用いる。
ベンタナシリーズの全自動免疫染色装置を用いて検出
ALK阻害剤は、非小細胞肺がん患者の約5%、とくに腺がんで特異的に認められるALK融合遺伝子をもつ患者に効果が期待できる分子標的薬。ALK融合遺伝子は、ALK融合タンパクを生成するが、このALK融合タンパクの作用により、がん細胞が異常に増殖、拡散することがわかっている。
今回発売するベンタナ OptiView ALK(D5F3)は、免疫組織化学(IHC)法を測定原理とし、ベンタナシリーズの全自動免疫染色装置を用いて検出を行う。全自動染色のため煩雑な手技が必要なく、光学顕微鏡による確認ができるため、院内検査に取り入れやすく、効率的かつ迅速な検査が期待できるという。なお、IHC法単独で、ALK阻害剤のコンパニオン診断薬として製造販売承認されているのは、同診断薬だけ、としている。
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・ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 プレスリリース