日本、北米などで230名以上の患者を登録予定
第一三共株式会社は8月30日、HER2に対する抗体薬物複合体(ADC)「DS-8201」について、HER2陽性の再発・転移性乳がん患者対象の第2相臨床試験「DESTINY-Breast01」を開始したことを発表した。
同試験は、トラスツズマブ エムタンシン(T-DM1)治療抵抗性のHER2陽性の再発・転移性乳がん患者対象の国際共同第2相臨床試験。有効性、安全性および薬物動態を評価するパート1と、推奨用量を決定するパート2の、2つのパートからなる。
パート2では、T-DM1治療抵抗性の患者群および抵抗性以外の理由でT-DM1の投与を中止した患者群において、DS-8201の有効性と安全性を評価する。主要評価項目は客観的奏効率(腫瘍が完全に消失または30%以上減少した患者の割合)で、日本、北米、欧州、アジアなどで230名以上の患者を登録する予定。
HER2発現の他の固形がんでの試験、併用療法試験も進める予定
現在、トラスツズマブ、ペルツズマブ、T-DM1などHER2を標的とする既存の抗がん剤治療を受けた後に進行した、HER2陽性の再発・転移性乳がんに対する標準治療はない。
同社は、今回の試験に加え、HER2発現の他の胃がん、大腸がん等の固形がんでの試験や他剤との併用療法試験も積極的に進めていくとしている。
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・第一三共株式会社 ニュースリリース