厚生労働省は23日、患者の遺伝子情報に基づく癌医療を牽引する中心的な役割を果たす「がんゲノム医療中核拠点病院」の指定要件について、サブワーキンググループで検討を開始した。遺伝子パネル検査の実施体制を持ち、自施設で検査結果の医学的解釈ができる専門家集団がいることや未承認薬の医師主導治験などを実施できる体制など八つの要件案が示された。委員からは、遺伝子パネル検査について「外部の品質保証は必須。ISO認証ぐらいは取得すべき」などの意見が出た。
厚労省は、2017年度中にがんゲノム医療中核拠点病院を指定することにしている。サブワーキンググループでは、6月にまとめられた懇談会報告書をもとに、ゲノム医療を実施する中核拠点に求められる要件を検討する。この日の会合で厚労省は、中核拠点の指定要件案の一つとして、外部機関への委託を含めパネル検査を実施できる体制があること、パネル検査結果の医学的解釈可能な専門家集団を有していることを提示した。