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厚生労働省、高齢者の医療費負担を1割から2割へ

読了時間:約 1分7秒
2013年07月15日 PM02:13

高齢者の医療費負担を引き上げ

厚生労働省が、70〜74歳の窓口で自己負担となる医療費について、2割負担に戻す検討を始めると発表した。現在は特例として1割負担となっているのだが、医療費がここ数年で膨らんでいるため高齢者のみに配慮している状況を改める必要があると判断した。なお来年の4月からの実施を目指す。

70〜74歳の自己負担については、2008年から2割に戻すということは決定した。しかしこれまでの政権において有権者からの反発を避けたいという思惑から、補正予算で追加費用を確保し1割のままにしている。

(この画像はイメージです)

消費税引き上げ時期と同時期の予定

安倍政権においても発足後に編成された大型補正予算の中で、1割へ据え置きを続けるための枠を用意していた。しかし政権の内外において「改革の先送り」と批判する声が高まっていき、安倍首相らが見直しをすることを言及した。そのため6月の閣議決定では、経済財政運営と改革の基本方針においても、「見直しを行い、早急に結論を出す」と明記している。

田村厚労相は会見で2割負担に戻す時期についての質問には「視野に入れつつ議論を進めていきたい」と答えた。しかし参院選の期間中ということもあって、はっきりとしたことは言わなかった。

しかし4月から高齢者の医療費負担を1割から2割に戻してしまうと、すでに決定している消費税率の引き上げ時期と重なってしまう。そのため厚労省としては高額療養費制度などで負担軽減策の拡充についても検討をしていき、窓口負担について理解を得たいと考えている。

また与党内においても、医療費の引き上げについては実施時期を遅らせるべきだという内容の案も再浮上してくる可能性はある。(福田絵美子)

▼外部リンク


http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/

 

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