厚生労働省は、5月27日~6月1日にカナダのモントリオールで行われた第4回医薬品規制調和国際会議(ICH)の結果を公表した。会合では、承認後の変更管理を計画的に実施するQ12など三つのガイドラインに進捗が見られた。新規トピックとしては、臨床試験の基本的なプロセスを記載したE8ガイドラインの改訂案、小児医薬品開発における外挿の2課題を採択した。
専門家の作業部会では、「Q12:ライフサイクルマネジメント」のガイドライン案に合意した。承認後の製造方法・規格試験などの変更に関する手続きは、国や地域間で調和されていない部分があり、製薬企業は一つの製品に対して国・地域ごとに複数の管理が求められ、経済的負担などを強いられている現状があった。Q12では、承認後変更管理を計画的に実施するための「承認後変更管理実施計画書」を導入することで、製造方法や規格試験の効率化を促すのが狙い。今後、各国で最終確認後、今秋ごろをメドにパブリックコメントを募る予定。