厚生労働省は、非公開で検討してきた「患者のための薬局ビジョン実現のためのアクションプラン検討委員会」の報告書をまとめた。ビジョンで打ち出された、かかりつけ薬剤師・薬局機能を発揮するため、全国の薬局における取り組みの基本的な方針となるよう課題解決策や参考事例を示したもの。アクションプランでは、薬剤師・薬局、国・自治体、関係団体が取り組む事項をそれぞれ明記した。また、薬局の取り組みの進捗状況を評価するために設定した指標(KPI)を提示。「KPI自体を目的とすることはあってはならない」とクギを刺す一方で、関係団体に対して地域の実情に合わせた指標設定を促した。
■一元把握に「副作用回避」有効
アクションプランでは、「患者の服薬情報の一元的・継続的把握とそれに基づく薬学的管理・指導」に向け、同委員会の実態調査で患者から他の薬局で調剤された薬の情報が得られにくく、他薬局から患者の服薬情報のフィードバックが行われていないなどの課題が浮上したため、お薬手帳の持参を呼びかけると共に、お薬手帳を活用しながら患者、家族とコミュニケーションを十分に取って正しい服薬情報を得ることが必要とし、これらを可視化するため、副作用を回避したプレアボイドの取り組みを薬局で行うことが有効な手段となり得ると提言した。