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コパンリシブ、iNHL患者対象の第2相試験でORR59%-独バイエル

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2017年04月11日 PM02:30

低悪性度非ホジキンリンパ腫を対象に主要評価項目を達成

ドイツのバイエル社は4月6日、(iNHL)を対象としたコパンリシブ塩酸塩水和物の第2相臨床試験データを発表した。同試験データは4月4日、米ワシントンDCで開催された米国癌研究会議(AACR)の臨床試験セッションで口頭発表された。

コパンリシブは、同社が開発中の新規汎クラスIホスファチジルイノシトール3キナーゼ(PI3K)阻害薬。PI3K-αおよびPI3K-δのアイソフォームのいずれに対しても強力な阻害活性を有する。3週間投与後に1週間休薬する間欠的スケジュールで、1週間毎に1時間かけて静脈内投与する。

欧州臨床腫瘍学会(ESMO)のガイドラインでは、PI3K経路の阻害が、iNHLの病型のひとつである濾胞性リンパ腫(FL)などの治療において、有効な治療戦略であることが示されているが、欧米で現在利用可能な経口PI3K阻害薬の安全性に関しては懸念があり、新規アプローチの必要性が注目されている。

客観的奏効率59%、持続的な腫瘍縮小効果を示す

CHRONOS-1試験は、再発または治療抵抗性のiNHLを対象に、コパンリシブの単剤療法を評価する非盲検、単一群の第2相臨床試験。主要評価項目として客観的奏効率(ORR)を評価した。その結果、ORRは全患者集団で59.2%であり、完全奏効率(CR)は12%、奏効期間(DOR)の中央値は98週以上だったという。

全解析対象集団142例のうち、iNHLは141例だった。解析時点での治療期間中央値は22週間で、46例が治療を継続中。同試験におけるFLの部分集団(104例)において、同剤による治療によるORRは58.7%で、DORの中央値は52週(370日)以上だった。安全性および忍容性は、これまでに発表された同剤のデータと一致していたという。最も多い治験薬に関連した有害事象は、一過性の高血糖と高血圧だった。

今回の試験の良好な結果は、悪性リンパ腫の患者にコパンリシブの潜在的な臨床的有用性を示し、新たな治療選択肢になるという。なお同剤は米国で、FLに対するファスト・トラック指定およびFLおよび辺縁帯リンパ腫に対する希少疾病用医薬品指定を取得。同社は迅速承認申請について米国食品医薬品局と協議中という。

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