便秘型過敏性腸症候群に対する国内初の薬剤
アステラス製薬株式会社は3月22日、グアニル酸シクラーゼC受容体アゴニスト「リンゼス(R)錠0.25mg」(一般名:リナクロチド)を、便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)の効能・効果で新発売したと発表した。
リンゼスは、腸粘膜上皮細胞に発現しているグアニル酸シクラーゼC(GC-C)受容体に局所的に結合して活性化することにより、腸管分泌および腸管輸送能を促進するとともに、内臓痛覚過敏を改善する。日本国内においてこれまでIBS-Cの効能・効果で販売されている薬剤はなかった。
IBS-Cに対する新たな治療選択肢を提供
アステラス製薬は2009年に米国のIronwood Pharmaceuticals, Inc.との間でリナクロチドに関するライセンス契約を締結し、同剤の日本における開発・販売権を取得。その後、アステラス製薬が開発を進め、2016年12月に日本においてIBS-Cの効能・効果で製造販売承認を取得していた。
過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syndrome:IBS)は器質的疾患を伴わず、腹痛・腹部不快感と便通異常を主体とし、それらの消化器症状が長期間持続もしくは悪化・改善を繰り返す機能性疾患。日本では成人の2.9%がIBS-Cであるといわれている。同社は、同剤の発売が、IBS-Cに対する新たな治療選択肢を提供し、IBS-Cに苦しむ患者に一層の貢献が期待できるとしている。
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・アステラス製薬株式会社 ニュースリリース