中央社会保険医療協議会は25日、薬価専門部会を開き、乾癬治療薬「トルツ」が類薬に比べて3倍以上の薬価となった問題を受け、見直しを求める意見が噴出していた外国平均価格調整ルールの検討に着手した。価格の参照国となっている米、英、独、仏の4カ国のうち、特に医療保険制度が違い、自由薬価のために高薬価が付きやすい米国を参照国の一つとしている現状に問題意識が示され、「米国を除外すべき」との意見が相次いだ。一方、世界最大の新薬創出国でもあることから「米国を除外することによる影響を慎重に見極めるべき」との声も出た。
外国平均価格調整ルールは、算定薬価が外国価格と乖離の大きい場合に調整を行うもの。米、英、独、仏の平均価格の1.5倍を上回る場合は引き下げ、外国平均価格の0.75倍を下回る場合には2倍を上限に引き上げるというもの。