ロンドン、5月21日
アーサー・D・リトル(以下、ADL)の最新の視点「新薬の優れた上市活動(Launch excellence for new medicines)」は、新薬の上市を成功させるための重要な要因を分析している。
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米食品医薬品局(FDA)の承認を受けた新有効成分(NME)の数が安定的に推移、バイオテクノロジー企業の株価は上昇、収益性の高い事業モデルが示されていて上市促進の時期だとしている。
新薬上市で重要なこと
新薬上市で成功するためには「疫学、競合他社、処方者、過去の販売曲線」などの市場分析だけでは十分ではない、とADLは述べている。
最終的には、重要市場の利害関係者と協業し、新たな治療法が各市場の上市要件を確実に満たすようにする必要がある。
上市5年前には自社薬剤のバリュ―プロポジションを決めておくことが重要で、その上で、成功するための準備として、商業化やオペレーション担当部門からメンバーを研究開発チームに統合し、計画を策定、各関連部門がそれに沿って上市に向けペースをそろえ動くことが重要である。
上市のタイミングが遅れると多大な損失
新興市場のダイナミックな事業環境、新技術、変化する市場参入要件、などの複雑な要因が絡む中、企業は世界市場での製品上市をどうマネジメントしていけばいいのだろうか。
ADLによれば、優れた上市活動を行うことで市場投入までの期間を4~6か月短縮でき、年間最大5000万ユーロの売り上げ増を実現できる。
今後製薬業界において不可欠な要素となるのは、ソーシャルメディアを通じたコミュニケーション、通信企業との連携、IT企業との共同ソフトウエア開発になるとしている。(佐々木理恵)
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