島津製作所との販売提携に基づき両社で販売
GEヘルスケア・ジャパン株式会社は10月28日、乳房用X線診断装置(マンモグラフィ)「Senographe Pristina(TM)」および、3D(デジタル・ブレスト・トモシンセシス)読影機能を充実させたマンモグラフィ用画像診断ワークステーション「SenoIris(TM)」の販売を開始した。同社は株式会社島津製作所との日本国内におけるマンモグラフィの販売提携を行っており、Senographe Pristinaは両社で販売を行う。
画像はリリースより
女性の部位別がん罹患率において、乳がんは1999年から第1位だが、日本における乳がん健診の受診率は36.4%と、欧米諸国と比べても低い現状にある。この乳がん検診の際のマンモグラフィ検査が敬遠される理由のひとつに痛みがある。乳房を圧迫する際の痛み以外にも、検査時に機器に押し付けられることになる腋下や腹部に痛みを感じる人もいる。Senographe Pristinaは、このような痛みや不快感を少しでも軽減できるよう、日本を含む世界中の医師の意見を反映させ、“検査に関わるすべての人に寄り添えるマンモグラフィでありたい”という開発コンセプトのもと開発された。
その特徴のひとつに、受診者の不安や負担を和らげる機能性を備えたデザインが挙げられる。受診者の痛みを軽減させるよう角に丸みを持たせたブッキー、包み込むようなLEDの光で受診者の緊張を和らげるソフトアームレストで、オプション機能として、撮影時に安定感を持たせた、3Dマンモグラフィ用フェイスシールドもオプション機能として採用している。
乳がん診療ガイドラインC1に追加された3D機能も搭載
Senographe Pristinaは、優れた操作性で質の高い検査を実現するため、ディテクタ後方部に広いワーキングスペースを確保。MLOポジショニング(内外斜位方向の撮影)の際、管球部分をパーキング位置へ移動させることにより、無理のない姿勢でのポジショニングをサポートし、車椅子の人でも楽に撮影が可能になる。さらにオプションで、小乳房用など、乳房の大きさによって選択可能な圧迫板もある。
乳腺の重なりの少ない断層画像を得られるデジタル・ブレスト・トモシンセシス機能も搭載しており、異なる角度でX線を9回照射し、撮影後にASiRDBTを用いて画像再構成することで、任意の複数断層画像を一度に得られる。従来の画像と比べ、アーチファクトを除去することが可能となる。デジタル・ブレスト・トモシンセシスは、2015年から「乳癌診療ガイドライン」に推奨グレードC1として追加され、注目されている。
また、SenoIrisは、乳房画像診断に必要な表示機能を装備しているのはもちろん、GE製3D機能で撮影されたトモシンセシス プロジェクションデータより、従来のマンモグラフィで得られる2D画像に近い画像を再構成することも可能。この再構成2D画像Volume Previewは、3D画像と共に診断に使用することができ、この画像を使用することで、データ容量が多く読影時間に時間がかかるという3Dの読影をサポートするツールを搭載している。
▼関連リンク
・GEヘルスケア・ジャパン株式会社 ニュース