厚生労働省は26日、「血液製剤の使用指針」の全面改定案を、薬事食品衛生審議会血液事業部会の適正使用調査会に示した。日本輸血・細胞治療学会が赤血球製剤や血小板製剤など、各血液製剤の使用ガイドラインを策定している動きに合わせたもので、2005年以来の大幅な改定となる。改定案では、出血量が多い子宮筋腫の手術などで、より安全性の高い自己血輸血を推奨するなど新しい項目を設置するほか、アルブミン製剤の使用指針の変更などを盛り込んだ。今年度中にも改定する予定。
改定案では、各血液製剤の適正使用に関する要約部分を削除し、これまで指針で定義してきた治療開始のトリガー、目標値の設定の仕方などについて、同学会による科学的根拠に基づく輸血ガイドライン(仮称)に準拠させた。また、使用指針の推奨度について、「強く推奨する」と「弱く推奨する(提案する)」の2通りで提示。これらにそれぞれアウトカム全般のエビデンスを強い順にA~Dの4段階で示した。