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転移性乳がんに対する早期治療のための適応拡大申請、エーザイ

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2013年05月08日 PM01:13

乳がんは、女性の悪性腫瘍では肺がん、大腸がん、胃がんと並び、最も多い。罹患患者の平均年齢は50歳前後であるが、近年は20代の若年層患者や、高齢化に伴って80歳を超えるような高齢者も増えている。乳がんは成人女性なら誰でもなりうる病気だといえる。

乳がんには大きく分けてリンパ管や血管に入り込んで転移する浸潤がんと、そのような性質をもたない非浸潤がんがあるが、多くの乳がんは浸潤がんである。

(画像はウィキメディアより)

エーザイのハラヴェン(R)

エーザイは、英国子会社エーザイ・ヨーロッパ・リミテッドが、抗がん剤「ハラヴェン(R)」(一般名:エリブリンメシル酸塩)について、転移性乳がんに対してより早期から治療貢献することを目指した適応拡大申請を行い、受理されたと発表した。

申請に用いた第3相臨床試験(301 試験)は、アントラサイクリン系およびタキサン系抗がん剤による前治療歴を有する局所進行性・転移性乳がんの患者1,102 例を対象とした、多施設共同、無作為化、非盲検、カペシタビンとの群間比較試験として実施した。

本試験では、前治療として術前・術後補助療法を含む3 種類以下かつ進行性・転移性乳がんに対する治療として2 種類以下の治療歴を有すること、加えて、アントラサイクリンやタキサン系抗がん剤による前治療歴を有する患者を対象とした。主要評価項目は、「全生存期間(OS)」と「無増悪生存期間(PFS)」であった。その結果、カペシタビンと比較し、主要評価項目は統計学的基準を満たさなかったものの、OSを延長する傾向を示すとともに、HER2陰性並びにトリプルネガティブ乳がんの患者に対しては臨床的に意味のあるOSの延長が認められた。

本剤は、すでに欧州で、アントラサイクリンおよびタキサン系抗がん剤による2 レジメン以上の前治療歴のある局所進行性・転移性乳がんの適応で承認を取得、販売している。今回の申請は、前治療歴が2 レジメン以上に限られた現在の適応から、より前治療歴の少ない転移性乳がん患者へ適応拡大を目指している。(堤朝子)

▼外部リンク

エーザイ ニュースリリース2013年5月7日
http://www.eisai.co.jp/news/

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