安曇野赤十字病院で「iPad」動画ツール導入の実証実験を開始
長野県の安曇野市にある安曇野赤十字病院において「iPad」動画ツールを試験的に導入し、今年の4月より株式会社メディアコンテンツファクトリーとの共同で実証実験を開始した。
対象となるのは、手術前の腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)の患者さんである。病院側と同社は動画ツールによる説明用の動画を3Dで作成した。
(Wikipediaより引用)
腰部脊柱管狭窄症の患者さんに、医師の手術説明前の準備を推進、医師の負担を軽減
間欠性跛行の症状が強い場合や、排尿障害に苦しむケース、下肢麻痺の患者に手術療法をとる場合が多いが、その際、医師が患者に手術に関する説明をするのに1時間以上要していた。
動画ツール導入により、病気の解説、手術におけるリスク、治療法を患者が医師の手術説明の事前に予習できるようになる。患者の事前学習により、医師の説明へのスムーズな理解へと繋がるうえに、医師への負担も軽くなる。
3Dを活用する画期的なビジョン説明法
3Dを使用し、複雑な骨や神経の仕組みを動画化し、視覚的に患者に理解を求める方法で、現時点では背骨や神経の仕組み、腰痛や下肢のしびれについて、腰痛の原因とされる病気、腰部脊柱管狭窄症の原因と症状、その診断と治療法、手術についての説明がなされる。
3ヵ月に及ぶ実証実験の後、患者さんへのアンケート調査を実施し、動画の病気に関する説明の理解度や、医師からの説明の理解度を調査する。また、医師からも負担の軽減がなされたかをチェックし、動画説明が、患者の理解の向上に繋がったかをみる。
患者が初診する近隣のクリニックなどに、このような動画ツールによる説明を将来的に導入することにより、手術のために病院を紹介され来院する場合でも、事前に病気や手術に関する詳しい知識を得ることが可能となり、クリニックから病院へのスムーズな連携体制を組む事が可能となる。(今村香織)
▼外部リンク
@press プレスリリース
http://www.atpress.ne.jp/view/34543