医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > テクノロジー > 「アクロサージ」世界初の製品化、来年1月に発売予定-日機装

「アクロサージ」世界初の製品化、来年1月に発売予定-日機装

読了時間:約 1分4秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2016年08月02日 PM01:00

高い止血作用、近傍の熱損傷少なく

日機装株式会社は7月29日、マイクロ波を活用した外科手術用エネルギーデバイス「」を製品化し、市場投入を開始することを発表した。開発にあたっては、滋賀医科大学バイオメディカル・イノベーションセンターの谷徹特任教授が開発した、日本発となる高効率のマイクロ波技術を応用したとしている。


画像はリリースより

アクロサージの特徴としては、
・マイクロ波の波長域は、電子レンジと同じ2.45ghz(ギガヘルツ)
・マイクロ波の照射対象に含まれる水分子に直接、均一に作用。凝固にムラが少なく、高い止血作用
・アンテナとアースの間の限局された部分にのみ照射可能であり、近傍の熱損傷が非常に少ない
・マイクロ波の作用中、煙やミストがほとんど出ないため、術野が見やすい
・形状がハサミ型(刃)であり、生体組織の剥離、凝固、止血、脈管シーリングといった幅広い手術範囲に対応
が挙げられており、手術時間の短縮と患者の負担軽減が期待される。

ハサミ型、鑷子型のデバイスは世界初

同社は、マイクロ波外科手術用エネルギーデバイスの市場投入の第一弾として、マイクロ波ジェネレーターと、ハサミ型、鑷子型(ピンセット型)、プローブ型のディスポーザブル・デバイスを製品化。マイクロ波を使って生体組織を焼灼する針型のデバイスは以前からあったが、ハサミ型、鑷子型のデバイスは世界初となる。

今年8月から、国内の6医療機関で約30症例の臨床試用を開始する。来年1月の発売を予定しており、売上50億円を目指す。今後も鏡視下用のディスポ―ザブル・デバイスを順次投入しラインアップの拡充を図るなど開発を続けていきたいと、同社は述べている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 テクノロジー

  • ヒトがアンドロイドの「心」を読み取り、動きにつられることを発見-理研
  • 生活習慣病の遺伝的リスクと予防効果の関係、PRS×AIで評価-京大ほか
  • 精神的フレイル予防・回復支援「脳トレシステム」開発-愛知産業大ほか
  • ChatGPTと放射線科医、骨軟部放射線領域の診断精度を比較-大阪公立大ほか
  • 胸部X線写真で肺機能を高精度に推定可能なAIモデル開発-大阪公立大