医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > オプジーボ、承認事項一部変更を申請-小野薬品

オプジーボ、承認事項一部変更を申請-小野薬品

読了時間:約 1分33秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2016年07月29日 PM12:00

再発または遠隔転移を有する頭頸部がんに対する効能・効果で

小野薬品工業株式会社は7月27日、ヒト型抗ヒトPD-1(programmed cell death-1)(R)点滴静注20mg、100mg」について、再発または遠隔転移を有する頭頸部がんに対する効能・効果に係る製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったことを発表した。

今回の承認申請は、第3相無作為化非盲検臨床試験であるCheckMate-141に基づくもの。同試験は、プラチナ製剤による治療歴を有する再発または転移性頭頸部扁平上皮がん患者を対象とし、オプジーボと治験担当医師が選択した治療(メトトレキサート、ドセタキセル、またはセツキシマブ)を比較評価したもの。

(OS)を主要評価項目としたこの試験において、オプジーボ群で30%の死亡リスクの低下が認められ、OSの中央値は、オプジーボ群で7.5か月(95%信頼区間:5.5-9.1)であったのに対し、治験担当医師が選択した治療群では5.1か月(95%信頼区間:4.0-6.0)だった(ハザード比=0.70[97.73%信頼区間:0.51-0.96] p=0.0101])。

1月に早期有効中止、全生存期間で有意に延長認められ

あらかじめ計画されていた中間解析の結果に基づき、この臨床試験は1月に早期有効中止された。これは、独立データモニタリング委員会が実施した評価により、治験担当医師が選択した治療法と比較して、プラチナ製剤による治療後にオプジーボの投与を受けた再発または転移性頭頸部扁平上皮がん患者群において、主要評価項目である全生存期間で有意に延長が認められたと結論付けられたため。

頭頸部がんは頭頸部領域に発生する悪性腫瘍の総称であり、原発部位には口唇、口腔、鼻腔、副鼻腔、上咽頭、中咽頭、下咽頭、喉頭、大唾液腺、甲状腺および粘膜悪性黒色腫があり、国内における年間患者数(甲状腺がんを除く)は約2万4,000人と推定されている。

オプジーボは、世界初のヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体として、2014年7月に「根治切除不能な悪性黒色腫」を効能・効果として、日本で製造販売承認された。2015年12月には「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」に対する効能・効果が追加承認され、腎細胞がんおよびホジキンリンパ腫についても、すでに国内で承認申請を行っている。海外では、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と協力し、現在、54か国でオプジーボについて承認を受けている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • 2025年1月より社長交代で新たな体制へ‐アレクシオンファーマ
  • ミリキズマブの炎症性腸疾患に対する長期持続的有効・安全性データを公開-リリー
  • 転移性尿路上皮がん、一次治療における新たな選択肢への期待
  • 心臓ロボット手術用の部位を見やすく展開するプレートを開発-大阪公立大
  • 新たにオンコロジー領域に注力し「2031年までに年平均成長率8%を目指す」‐GSK