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PRP療法用の血液成分分離キット「GPS III システム」販売へ-ジンマー バイオメット

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2016年06月30日 PM02:00

国内初のクラス3医療機器として製造販売承認

ジンマー バイオメット合同会社は6月27日、)を調製する血液成分分離キット「」が、国内で初めて臨床使用可能なクラス3医療機器として製造販売承認され、7月1日より販売を開始すると発表した。


画像はリリースより

近年、プロスポーツ選手などの治療としても注目を浴びたPRP療法とは、患者自身の血液を遠心分離してつくられるPRP(多血小板血漿)を用いて行う治療。PRPとは、自己血を遠心した後の血小板を多く含む血漿層のことで、血小板は止血過程で重要な役割を果たすほか、さまざまな成長因子を含む。これらの成長因子の役割により、生体が本来持つとされる自然な治癒反応を促進するといわれている。

PRPは試験管と遠心分離機を使用して抽出することも可能だが、2段階で遠心分離するなど手間がかかり、分離された血液成分の濃縮率が一定しないなどの問題があった。

マニュアル操作なしで血小板と白血球の効率的な自動分離可能に

GPS III システムでは、専用キットを使用することにより、15分の遠心分離1回で患者の自己血から血小板を収集・分離し、高濃縮の自己由来血液成分を作ることができる。

同システムでは、利用可能な血小板を多く含むL-PRPが毎回安定・一貫して抽出される。また、特許出願中の固定型二重ブイ機構が、マニュアル操作を必要としない血小板と白血球の効率的な自動分離を可能にしている。同システムで分離したL-PRPの濃縮率は、遠心分離前の全血中濃度に対して、血小板は約6~9倍、白血球は約3~6倍に増加するとしている。

PRP療法は、国内では歯科口腔外科や形成外科分野での使用に始まり、近年は整形外科領域でもさまざまな分野での臨床使用の報告があるが、その成績に対する見解は一定しておらず、まだ治療法としては確立されていない。しかしながら、スポーツ障害などに対して低侵襲な治療かつ早期回復などの臨床成績の報告もあることから、今後の発展が期待されている再生医療だと、同社は述べている。

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