■医療薬学フォーラムで報告
医療用医薬品の小児適応取得や小児用製剤の開発が海外で進展し、国内でも関係者の意識が高まりつつあることが25、26日、大津市で開かれた医療薬学フォーラムのシンポジウムで強調された。医療機関、製薬会社、関連学会のそれぞれで動きが見られるほか、小児の治験を行わなくても小児の適応を取得できる仕組みの検討が今後、医薬品医療機器総合機構(PMDA)で進められる見通しが示された。
国内で小児に使用される医療用医薬品の多くは、添付文書に適応症や用法・用量の記載がなく、適応外で使用されている。大人に比べて小児の患者数は少なく採算性が低いことに加え、治験の同意取得が難しかったり、小児特有の薬物動態を考慮する必要があったりして、製薬会社は小児用薬の開発に二の足を踏む傾向が強いためだ。