日本薬学会は日本薬剤師会、日本病院薬剤師会との連携を深め、臨床現場の薬剤師の生涯研鑽の場を提供する方針を固め、その具体的な方向性を示すべく、第133年会の特別企画として3月30日、「オール薬学キックオフ―薬学のさらなる発展を目指して」を開いた。薬学会の柴崎正勝会頭、日薬の児玉孝会長、日病薬の北田光一会長が、それぞれの立場から薬薬薬連携の必要性・思いを語ると共に、薬学会が考える薬剤師生涯研鑽の具体的テーマ、取り組みの方向性などが話し合われた。
柴崎氏は、「医薬品をライフワークとする全ての薬剤師、研究者の総合的な発展が、これからの日本の薬学にとって非常に重要だろうと思っている」と相互連携の必要性を強調。その上で、山中伸弥京大教授のノーベル賞受賞を例に「何とか薬剤師、薬学の若い人の中から第二の山中氏を輩出したい。そのためにもオール薬学で協力し合い、情報交流が密になることによって、これまで以上にすばらしい研究が展開できると思っている」とし、今回の企画をきっかけに連携が進展することを求めた。