日本における共同開発権、独占的販売権を取得
中外製薬株式会社と株式会社ツーセルは4月25日、が創製した膝軟骨再生細胞治療製品「gMSC(R)1」に関するライセンス契約を締結したことを発表した。
gMSC1は、ツーセルが開発を進めている滑膜由来の間葉系幹細胞(Mesenchymal Stem Cell:MSC)を用いた軟骨再生を目的に創製した再生細胞治療製品。ツーセルが所有している技術および無血清培地(STK(R)1、STK(R)2)を用いて創製された同種(他家)MSCの三次元人工組織(担体を必要としない)で、軟骨再生に有効な治療法を提供することが期待されている。
今回の契約により、中外製薬は日本におけるgMSC1の共同開発権、独占的販売権を取得し、海外においては優先交渉権を保有するという。ツーセルは対価として、契約一時金の他、マイルストーンペイメント、ロイヤルティを受領する。
初回承認取得の臨床試験をツーセルが、その後の臨床試験を中外製薬が実施
ツーセルは国内における初回承認取得を目的とした臨床試験を実施し、gMSC1の製造・供給責任を担う。中外製薬はこれまでの臨床開発経験を生かしてツーセルと協働して臨床開発を進め、製造販売承認申請、承認取得のための規制当局対応、販売および初回承認以降の臨床試験を行う予定。
両社は、2012年6月にツーセルが新たに発行する株式を中外製薬が取得する株式引受契約、ツーセルが開発中の滑膜由来の間葉系幹細胞を用いた軟骨再生医療製品に関する優先交渉権の取得に関する契約を締結している。さらに、2014年6月には、ツーセルが新たに発行する株式を再度、中外製薬が取得する株式引受契約、ならびに優先交渉権の一部変更にかかる契約を締結し、膝軟骨再生細胞治療製品の国内開発を目指し準備を進めてきていた。
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・中外製薬株式会社 ニュースリリース