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早期アルツハイマー病を対象とした経口低分子BACE阻害剤の臨床試験を継続-リリーとAZ

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2016年04月18日 PM03:30

AZD3293の第2/3相シームレス試験が第3相へ

米国のイーライリリー・アンド・カンパニーと英国のアストラゼネカは4月8日、早期アルツハイマー病の治療薬候補として開発が進められている経口のβセクレターゼ切断酵素(BACE)阻害剤「」の第2/3相臨床試験であるAMARANTH試験が、第2/3相シームレス試験の第3相に進むと発表した。

アルツハイマー病の進行は、脳内におけるアミロイドベータプラークの蓄積によって引き起こされるとされている。BACEはアミロイドベータの生成に関与する酵素であり、BACEを阻害することによりアミロイドベータプラークの形成を防ぎ、病態の進行を抑制できると考えられている。AZD3293は第1相臨床試験において、アルツハイマー病の患者と健康なボランティアの脳脊髄液中のアミロイドベータ値を低下させることが示されている。

現在進行中のAMARANTH試験は、AZD3293の安全性および有効性を検討し、AZD3293が早期アルツハイマー病の疾患修飾薬であるという仮説を検証する第2/3相臨床試験。早期アルツハイマー病は、アルツハイマー病による軽度認知障害(MCI)および軽度アルツハイマー病の一連の疾患として定義される。この試験の投与期間は2年間で、14か国で約2,200人の患者の登録を目指しているという。

今回、AMARANTH試験の独立データモニタリング委員会は、計画されていた安全性中間解析の実施後に、この試験を変更せず継続することを推奨。中間解析のデザインには有効性の評価は含まれていなかったという。

AZD3293の新たな第3相臨床試験の開始計画も発表

アストラゼネカとイーライリリーは、2014 年にAZD3293/LY3314814の開発および販売に関する提携を発表。この契約のもとで、臨床開発はイーライリリーが主導し、アストラゼネカのニューロサイエンス研究開発チームの研究者と連携して進め、製造はアストラゼネカが担当する。AZD3293の販売は両社が共同で実施し、開発と販売における将来的なすべてのコスト並びに上市後の損益をグローバルレベルで均等に負担するという。

今回、AZD3293の開発が第3相臨床試験に進んだことにより、イーライリリーはアストラゼネカに、契約条件に基づきマイルストン達成に対する支払いを行う。この支払いにより、イーライリリーは一般会計原則(GAAP)および非GAAP研究開発費として第2四半期に1億ドル(税引き前)を計上するとしている。

さらに、イーライリリーとアストラゼネカは、AZD3293の新たな第3相臨床試験の開始計画を発表。DAYBREAKと呼ばれるこの試験では、軽度アルツハイマー型認知症の患者を対象にAZD3293の安全性および有効性を検討するという。同試験では2016年の第3四半期に患者の登録を開始するとしている。

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