数年前から世界的に再生・細胞医療領域への大手製薬会社の参入が加速していることが17~19の3日間、大阪市内で開かれた日本再生医療学会総会のシンポジウムで示された。日本でも大日本住友製薬や富士フイルムなど企業の参入が相次いでおり、登壇した各社の担当者は、ジェネリック医薬品に置き換わる低分子医薬品とは違って「長くビジネスを継続できる可能性がある」「世界ナンバーワンになれる可能性がある」などと魅力を語った。
みずほ証券エクイティ調査部でアナリストを務める野村広之進氏は、海外の大手製薬会社を対象に調査した結果、「水面下を含めれば投資をしていない大手製薬会社は存在しない」と言及。「5~7年前にはこの領域にはなかなか手は出なかったが、世界的に期待が高まり、2014年頃から大手製薬会社の参入が加速している」と解説した。