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エクソソームを対象とした診断機器の共同開発を開始-シスメックスとJVCケンウッド

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2016年03月11日 PM05:00

さまざまな疾患のバイオマーカーとして注目されるエクソソーム

シスメックス株式会社と株式会社JVCケンウッドは3月9日、エクソソームを対象としたがんなどの検査に有用な診断機器を共同で開発することを決定したと発表した。

エクソソームは血液、唾液、尿などの体液中に存在し、多くの種類の細胞から分泌される約50~100nmの小胞顆粒。エクソソームにはタンパク質、、マイクロRNAなど種々の物質が内包されており、それらががんなどさまざまな疾患のバイオマーカーになると近年注目を浴びている。

両社は、これまで培ってきた技術力や経験を結集し、エクソソームを対象とした高性能な診断機器を共同開発することに合意したとしている。

JVCケンウッドの光ディスク技術、シスメックスの高感度測定技術を利用

JVCケンウッドは、画像診断やサージカル支援をはじめとしたヘルスケア事業の本格展開をはかっている。その一環として、科学技術振興機構()による研究成果展開事業(先端計測分析技術・機器開発プログラム)を活用。DVD/Blu-rayなどの開発によって蓄積した技術を応用することで、エクソソームの検出、計数を可能とする、ナノビーズを利用した光ディスクに関する技術開発を進めてきていた。

一方シスメックスは、検体検査機器・試薬・ソフトウェアの研究開発から製造、販売・サービス&サポートを一貫して行う総合メーカーとして、がんや慢性疾患などさまざまな疾患領域において、検査・診断技術の創出に向けた研究・技術開発を行っている。また、血液を用いた検査であるリキッドバイオプシーを実現するための検体検査技術プラットフォームの拡充を進めている。

今回の共同開発においては、JVCケンウッドはナノビーズを利用した光ディスクに関する技術を生かして、血液中のエクソソームを捕捉・計数する装置の開発を行い、シスメックスは、保有する遺伝子およびタンパク質などの高感度測定技術を利用して、そのエクソソームに内包されている物質を測定する装置の開発を行う予定とされる。

将来は、共同開発した製品について、臨床研究を経て、身体的に負担の少ない血液を用いたがんの早期発見などに役立てることを目指すとしている。

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