“流量”と“予定量”の入力間違いに注意を
公益財団法人 日本医療機能評価機構は、「医療安全情報 No.75」を、2013年2月15日に公表した。
「医療安全情報 No.75」の内容は、【輸液ポンプ等の流量と予定量の入力間違い】。2009年1月1日~2012年12月31日までの間に、輸液ポンプ等の流量を設定する際、流量に予定量を入力したため、薬剤を過剰に投与した事例が3件報告されている。
【輸液ポンプ等の流量と予定量の入力間違い】については、第7回報告書(2006年)の「個別のテーマの検討状況」で、事例6件の分析を行っているので、参考にして欲しい。
(画像はイメージです。Wikiメディアより引用)
医療事故対策適合品マークがない機種にはより注意を
報告されている事例では、「医療事故防止対策適合品マーク」が付いていない機種(テルフュージョン輸液ポンプTE-171)を使用していた。
この機種は、流量と予定量の設定を同じスイッチで切り替えて入力するタイプだったが、輸液ポンプの流量設定が30mL/hのところ900mL/hと入力してしまう。1時間後に患者の呼吸状態は悪化し、けいれん発作、呼吸停止をしてしまった。
事例が発生した医療機関では、再発防止として
・輸液ポンプ等に流量と予定量を設定後、確認を徹底する。
・医療機関内で使用している異なる機種の輸液ポンプ等の違いを十分理解する。
・医療機関内で使用している異なる機種の輸液ポンプ等の違いを十分理解する。
などの取り組みを行っている。なお、 日本医療機能評価機構の総合評価部会では、
・現在医療現場で使用されている輸液ポンプ等は、医療事故対策適合品マークのついていない機種もあるので注意をすること
・医療機関内で使用している輸液ポンプ等について教育をすること
・医療機関内で使用している輸液ポンプ等について教育をすること
とコメントしている。(吉沢実香)
▼外部リンク
公益財団法人 日本医療機能評価機構
http://jcqhc.or.jp/
医療安全情報 No.75
http://www.med-safe.jp/pdf/med-safe_75.pdf
医薬発第0318001号 平成15年3月18日付
「輸液ポンプ等に関する医療事故防止対策について」
http://www.info.pmda.go.jp/iryoujiko/file/20030318.pdf