国内の皮膚疾患領域で販売強化
日本イーライリリー株式会社と鳥居薬品株式会社は1月8日、日本イーライリリーが開発中で昨年「中等症から重症の尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症」を適応症として国内における製造販売承認申請をした、ヒト化抗ヒトIL-17Aモノクローナル抗体「イキセキズマブ(遺伝子組換え)製剤」について、日本の皮膚疾患領域における戦略的な販売提携契約を締結したと発表した。
乾癬は、皮膚に現れる慢性の非伝染性の自己免疫疾患。罹患者は全世界で1億2500万人、日本では43万人と推計されている。乾癬で最もよく見られる尋常性乾癬では、銀白色の鱗屑をともなった境界明瞭な盛り上がった紅斑が現れ、その約17%が中等度から重度といわれている。
イキセキズマブは、米国イーライリリー社が世界同時開発を進めており、日本でも多くの患者が治験に参加。今回の契約に基づき、皮膚疾患領域における医療従事者への情報提供活動は鳥居薬品と日本イーライリリーの両社で行っていく。
乾癬治療の新たな選択肢として
同剤は、ヒトインターロイキン17A(IL-17A)に高い親和性を持って特異的に結合し中和するモノクローナル抗体。乾癬において、IL-17Aは過剰な角化細胞の増殖と活性化に主要な役割を果たす。皮下注射により投与される。
国内での承認申請は、尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症を適応症として、乾癬患者を対象とした国際共同試験(UNCOVER-1、UNCOVER-2、 UNCOVER-3)および国内臨床試験(UNCOVER-J)結果に基づいて行われた。
両社は、今回の契約締結により、同剤を乾癬治療の新たな選択肢として、皮膚疾患領域の医療へ今後も貢献していきたいとしている。
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・鳥居薬品株式会社 プレスリリース